Kバレエカンパニー 『ロミオとジュリエット in Cinema』観てきました!!!

観てきましたよ、Kバレエの『ロミオとジュリエット in Cinema』。もう、ほんと凄いからみんな観てください!!と言いたいです。6月23日まで、全国のユナイテッドシネマでやってます!

踊りの技術があれだけすごい人揃いにも関わらず、それよりもストーリーと登場人物の感情のほうがぐいぐい前面に出てきて引きずり込まれます。でもそれはもちろん、身体能力が後回しにされているのではなくて、全ての動きが言葉や感情を表し切るために行われているから、つまりものすごく高い身体能力ということなんだと思います。

ジュリエット役の飯島望未さん、ロミオ役の山本雅也さん、前半にそれぞれが登場するとき、まだ幼いと言えるほど若い二人の物語なんだなとわかるフレッシュさです。これから出逢って一目惚れして悲劇へ転じていくのを知った上で観ているので、あまりにはつらつとしているのが切なく見えてしまいました。

他のキャラクターもそれぞれ個性がしっかり立っていました。超陽キャだったり悪徳だったり、エネルギーあふれるタイプが多い中で、ただただいい人なんだろうなと一見してわかる地味なパリス(堀内將平さん)が、地味ゆえに目立っているというのも面白かったです。

ストーリーや背景が自然と入ってくる工夫は今回もいろいろ発見できました。(私が知らないだけで他にも同じ演出をしているバレエ団はあるのかもしれませんが。)

例えばバルコニーのシーン、ぼんやりしているジュリエットに「冷えるから入りなさい」と乳母(前田真由子さん)が言いに来ることで、ここはジュリエットの家で、ロミオが来たのはお忍びなんだなとわかります。それがなくて何も知らずに見たら、自宅以外の場所で待ち合わせているようにも見えなくないと思うのです。だから、なるほどな〜と。

それから、ジュリエットと出会う前のロミオたちがロザライン(日高世菜さん)に「お綺麗です〜」と言い寄って、ロミオがおでこにちゅーされて舞い上がる場面があることで、ジュリエットと一目惚れしたシーンでも周りがそんなに深刻に受け止めていないのは、普段からそんなだからだなというのがわかりました。

あと、舞踏会でジュリエットとパリスが踊り始めるシーン(不安そうな旋律で始まるやつ)、なんか唐突に踊り始める感じがしていたんですが、いきなり踊らずにまずはジュリエットが舞踏会の場で不安に感じている様子、転調したときは乳母がジュリエットをパリスに紹介、再び不安そうな旋律に戻ったときにやっと踊り始める、となっていました。そのおかげで、パリスとジュリエットの関係がはっきり理解できてからストーリーが進んでいった印象です。

現実的なところで印象に残ったこともいくつか。
ティボルト(杉野慧さん)が息絶えるシーン、倒れたところにちょうど剣の持ち手があって、明らかに顔をぶつけていました。痛そう。。。でも当然そのまま亡くなった演技。すごいです。
ロミオがジュリエットにかけた十字架のペンダントが、どんなに踊っても胸の中央から動かないのは、マジックテープで固定しているからのようです!かけた瞬間にぴったりつくような位置と強度を測るのは難しそうですが・・・。一度だけドアップの状態でペンダントを外したときに気がつきました。
そしてラストにジュリエットが息絶えるシーン、飯島望未さんの腕に、おそらく猫ちゃんの引っ掻き傷と思われる線が見えました・・!

帰り道。イオンモール今治新都市でものぞいて帰ろうかと思ったらうっかりしまなみ海道行きの高速に乗ってしまうという。。。せっかくなので来島海峡SAでじゃこかつをいただき、甘夏ジュースなどを購入、即席で観光気分を味わえましたよ♪

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