スターダンサーズバレエ団のドラゴンクエスト、観てきました!
プロローグと1幕はわからないことが多くてやっぱりストーリーを予習してきたほうが良かったかもと思いましたが、2幕はとてもわかりやすく、かつドラマチックな過去があったことがわかって感動し、予習なしで正解だったと思いました。(何がドラマチックだったかはネタバレになるので書けない・・)
夫いわく、もとのドラクエにない設定がけっこうあったそうで、膨らませて1つのバレエ作品にされたことがすごいですよね。
体の動きはクラシックバレエなのですが、原作がゲームならではだなと思う場面がいくつかあり、新鮮で面白かったです。
例えば。
戦いの原動力になるのがクラシックであれば強い思いであるところが、アイテムを手にしてパワーアップできたことが大きなきっかけになっているところ。一振りすると腕を持っていかれそうにくらい力の出る剣とか、”気”で周りの人を吹っ飛ばせるようになる王冠とか。身につけるだけで一気にシンプルに強くなり嬉々として戦いに向かう場面は、とてもゲームっぽくて新鮮♪
あと、森からワープして城に戻ってきた場面は、照明がつくと同時にジャンプから着地した瞬間が見えるという、テレビのバラエティー番組でよく見るあの手法をとっていて、これまたバレエの舞台で見るのは初めてで思わずクスッとなりました。
それから音楽。
綺麗だったりかっこよかったりする曲がたくさんありましたが、元はおそらく、場面中ずっとリピートして流せるように作られた曲が多いと思うのですがそのせいか、盛り上がりというか起承転結というか抑揚が少なく聞こえて、正直なところ単調に感じることが多かったです。でもそれは、自分が舞台でクラシックバレエの動きを見るときに身体が勝手に期待する音楽の特徴に合っていないだけで、これはまた新しいジャンルのものってことですよね。
ドラクエをよくやっていたという夫は、あの音楽がオーケストラで聴けるだけで嬉しいわ、と言っていたし、私も実際にゲームをやってみてからこの舞台を見れば、音楽のほうにももっと吸い込まれたかもしれません。
大道具と照明、効果をとても強く感じました。
森の場面は、うっそうと木が繁った深い森に見えたし、木立と闇に隠れながら敵が取り囲んでいるシーンは中央部と周りの明るさの差が出ないと表現できないだろうし、まるで手にしてくれと言わんばかりに置かれた王冠を照らすピンスポットの点くタイミングも絶妙。タイミングといえば、ワープして城に戻ったときに明るくなるのは少しでもずれたら何のジャンプかわからなかったはず。
ダンサー達の動きが綺麗でパワフルなのは言わずもがなで、やっぱプロの舞台は、自然と純粋に内容に入りこんで観ることができますね。前半の理解が追いつけなかったところが気になったりもするし、もう一回観たいです。
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