18歳、満身創痍ののんちゃん – 腎不全、副鼻腔炎、膀胱腫瘍疑い、認知症疑い

幼い頃から慢性鼻炎などで病院のお世話になることが多いのんちゃん、歳のせいなのか鼻炎の影響なのかやや食が細くなり、でも細いままを維持していたのですが、7月上旬に急激に食べなくなってしまい、脚に力が入らない様子が目立ち、全体的に元気もないので、病院を受診。レントゲン撮影やエコー検査や血液検査をしたところ、腎不全になっていることがわかりました。ほかに、膀胱腫瘍の疑いも。

人間と同じで衰えてしまった腎機能は復活させることができないため、悪化を緩やかにしたり、人工透析代わりの点滴で腎機能の補完をするという対症療法しかないそう。のんちゃんも、2日に1回の皮下点滴とカリウムのサプリの摂取で栄養状態を維持しながら、いけるところまでいく、という、つまり延命処置をしながらの生活を始めることにしました。

腎不全の影響と対処

<体調への影響>
腎機能がうまく働かないせいで、水分ばかりをどんどん排出するようになるので、身体に毒素がたまり、気持ち悪さが起こるようになるのだそうで、これが食欲不振の一因。また、血中のカリウムが少なくなってしまって筋力が落ちるので、食べるときに頭を支える首の筋力がもたなくて食べられない、というのもあるそうです。(確かに、食べようとして食器に口を近づけるのに、しんどくてやめて横になるような様子がよく見られていました。)後ろ足の力が弱っていたのもカリウム不足の影響かもしれません。
そして、脱水状態なので便秘にもなっていました。

<対処>
人工透析代わりとなる、『L-乳酸ナトリウムリンゲル液 ラクテック注』の2日に1回の点滴を行っていくことに。(やり方を教わって、自宅で私が行います。)食欲が復活して血液検査の結果もよくなれば、3日に1回に減らせるようになるみたいですが、原則、今後ずっと続けていきます。

また、カリウム不足を解消するために液体のサプリメント『フィトケア』をネットで購入。1日1~1.5mlをスポイトで飲ませています。
初めはいっぺんに1ml飲ませても大丈夫でしたが、口を開けられて飲ませられるのはしんどいようで、今は0.5mlずつ、1日2~3回与えています。また、初めは空腹時でも大丈夫だったのが、だんだん吐いてしまうことが出てき始めたので、いまは食後に飲ませるようにしています。

副鼻腔炎・口内炎の影響と対処

<影響>
最初、後足のふらつきを伝えたことから頭部や脊椎のレントゲンを撮ってくれたことでわかったのが、副鼻腔に相当膿がたまっていること。よく顔を壁の角などにこすりつけているのは、この部分が気持ち悪いからかもしれません。また、鼻水はずっと出ています。以前はよだれがひどかった時期もわりと長くありました。

<対処>
副鼻腔の膿を取り去るには頭蓋骨に穴を空けて膿を吸い出すしかなく、この年齢と体調でそんな大がかりなことをすることにはメリットよりリスクのほうが大きいと思われるので、行わないことに。
ですが、2週間に1回の抗生剤(コンベニア)の注射をしてもらうと症状が軽くなるので、注射は続けています。以前ひどかったよだれは最近ほとんど出ないので、内服のステロイド剤は、免疫が落ちる心配もあるしということで中止することになりました。

膀胱腫瘍疑い

おしっこに血が混じることがときどき見られ、治まったり出たりを繰り返していることを伝えると、お腹のエコー検査をしてくれました。膀胱内に肉の塊のようなものが映っていて、おそらく腫瘍で、ここから出血しているのではないかとのこと。
ただやはり、診断確定するための精密検査をして治療を開始することの意味が、この年齢で腎不全も抱えている体ではあまりないと思われるため、特に何もしないことに。
この影響で痛みなどの辛さがあるのかどうかはわかりません。

認知症疑い

これは先生から言われたことではないのですが、おしっこをトイレ以外のところでしてしまうことが増え、先に書いたカリウム不足による筋力低下の影響らしい状況以外に、どう見てもトイレの場所を勘違いしていると見られることもよくあるので、たぶん認知症なんだろうなと^^

勘違いは今のところ2パターン。

1つは、似た間取りの影響によるもの。トイレを置いているのは、2階の私の部屋を出てすぐの廊下なのですが、1階のリビングで寝ていて目が覚めたとき、浴室へ続く廊下へ向かって歩いていき、そこでおしっこしてしまうことがよくあります。部屋の隣の廊下=トイレがある場所、という認識なんでしょうね。

もう1つは、トイレと同じ形状・高さのものをトイレと勘違いしてしまうパターン。猫はみんな大好きな段ボールを、たいてい2個ぐらいリビングにいつも置いているのですが、いつも使っているトイレとサイズも高さも似た感じのを置いていたとき、見事にその箱でおしっこしたことがありました。
あと困るのは、床に寝そべっている私の体をたまにトイレと勘違いすること!!!甘えん坊なので、寝そべっているとすぐお腹の上に乗ってくるんですが、乗って寝ているときは大丈夫で、目を覚まして一度そのへんを歩いてからすぐまた乗ってきたときは要注意です!確かにトイレと高さが同じくらいなので、その高さに脚を上げる→おしっこ開始の流れになってしまっているのだと思われます。
まあ、服を洗って自分がシャワーを浴びれば済むことだし、床の素材も、いつか来るであろうこんな日を見据えて、ふき取りが簡単なものにしてもらっているので、床に匂いが染みついていくーーという心配からのストレスは全くありません。

あと、不思議と、座布団や布団の上ではまだ粗相したことがありません。なんでだろう。暖かくて気持ちいいからやってしまいそうなものなのに。
座布団は洗濯機で洗えるサイズだからいいとして、もし布団でもしてしまうようになったら、夜寝るときだけはのんちゃんにはケージに入ってもらうようにしなきゃなと思っています。

食餌

以前毎日食べていたパウチやカリカリは、前歯でつかむのが難しかったり美味しそうな匂いがあまりしなかったりで気が進まないらしいので、今は与えていません。
代わりに与えているのは、カリカリを水とちゅーる(完全栄養食)でふやかしたもの。ちゅーるが味が良く、適度な粘りをつけてくれるので、前歯でつかみやすくなるみたいなんです。
初めは、とにかく栄養とってもらいたいから、お金かかるけど今後はずっとちゅーるでもいいかなと腹を括ったのですが、ちゅーる単体では逆に、口の中がずっとねちゃねちゃして気持ち悪い~と言っているような反応をしてあまりたくさん食べないのです。パウチは、食器の中でつるつる動くので途中で嫌になるみたい。

前歯でがぶっと咥えてから食べるスタイルののんちゃんには、食器にも前歯にもくっつく粘度のものがちょうどいいようで、水とちゅーるでふやかしたカリカリに落ち着いています。

その後の経過

点滴を始めて1か月くらいで、血液検査の結果は少しよくなっていました。(毒素が減って、カリウムが増えていた。)便秘も解消されました。

点滴は、全く嫌がらずに受けてくれます。針を刺したときに、日によっては少し痛そうに体がぴくっとなることがありますが、場所が良かった場合は全くの無反応。投与中の10分ほどは私の膝の上で喉をゴロゴロ鳴らしてとってもご機嫌な甘え顔を見せてくれます。眠り始めてしまうことも。

ご飯も徐々に食べられる量が増えて、一時は元の3割ぐらいしか食べられない状態になっていたのが、今は6割ぐらい食べられるように。体重は3.5kgくらいで、減ってきてはいるものの、うろうろ歩くのを楽しんでいたり、甘えてきたり、日常生活を気ままに過ごしているように見えます。

延命について考えること

今ののんちゃんに行っていることは、根本治療ではなくて延命。飼い主の判断で、行わないという選択肢ももちろんあり、猫自身の体力だけに任せて自然な寿命を迎えさせるという決断をすることもできます。お金がものすごくかかるので、そのようにする飼い主さんも多く存在するとは思います。

実際にこの状況になって私が感じているのは、のんちゃん自身は全く諦めていなくて、まだまだ生きていくための身体活動を当たり前に行っているなということです。筋力が一番落ちていたときでも、ご飯の時間になると食べたそうに食器の周りにやってきていたし、すごくゆっくりで休み休みでも、胃が受け付けるくらいの量までは食べ続けるし、トイレに足をかけただけでもうおしっこが出始めてしまったことに一応気がついてはいて、動かずにその姿勢で最後までおしっこして極力足を汚さないようにしているし。

それどころか、私や夫のことは大好きな人間として認識してくれていて、いつもベタベタ甘えてくれるのです。まだまだ、元気とは言い難いけれども、自分の人生が終わりに向かって近づいている感覚では全くないんだろうなというのを毎日感じるのです。

だから、その日常生活を、少しでも体がしんどくないようにサポートできるような医療的ケアがあるのならしていくしか考えれらないよな、と今の状況では思います。

今後徐々に弱ってきて、いつかは自分で口を動かしてご飯を食べられなくなるような日が来るかもしれません。排泄も、おむつをするのが一番、という状態にもなるのかも。
そんな日が来たらそのときは、獣医さんの見通しを聞いて、のんちゃんの様子と自分の気持ちとを組み合わせて、どういう選択をするのがいいかは自然と決まるんじゃないかなという気がしています。


のんちゃんの体調履歴

備忘録として。

・生後5か月ごろ 鼻水が出ていたので抗生剤を内服したが完治せず、慢性鼻炎に(同時に鼻水が出始めた同い年のちいちゃんは2週間の投薬で完治)その後ずっと、症状が出たら薬を飲む、ということを続ける
・7歳ごろ 元気がなく、食欲が落ちたことがあり、点滴と個室での食事(他の子による横取り防止のため)を続けて回復
・14歳ごろより、1か月に1回程度の抗生剤の注射を始める(内服のステロイドを併用)
・15歳ごろ 健康診断のエコー検査にて、けっこう前から片方の腎臓が機能していない状態だったことが判明(7歳の不調のとき??)
また、通院時にキャリーの中で粗相や嘔吐をしてしまうことが出てくるように。
・16歳 抗生剤の注射の効き目が切れるとすぐによだれがひどくなるため、口内炎改善の目的で前歯以外を抜歯。一時的に良くなるが、症状がぶり返してきたため、注射と内服を再開。
・17歳~ 抗生剤を注射から内服に切り替える。内服ステロイドは継続。症状が軽減するが、次第にまたひどくなる。
・18歳 食欲と元気がかなり低下。腎不全などが判明。2日に1回の皮下点滴、2週間に1回の抗生剤投与。よだれは軽減したので内服ステロイド中止。

前髪が個性的☆

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